先輩インタビュー本社:キャパシターケミカル部 課長営業

TAKEO MATSUI入社
24年目
松井 威夫

技術を学んだ強みがあるから
世界に誇れる製品の価値を伝えられる

松井威夫
Q1現在の営業というお仕事についてお聞きします
入社当時、私は技術希望で来たのですが、1年間、開発部門を研修のような形で経験したのち、正式配属が営業となりました。色々なことがわからないまま、不安が募る日々を送り、当時の上司に「こんな状態では自分は営業できません」と伝えたところ、営業で生かすためにもしっかりモノにふれて製品を理解してもらおうということになり、2年ほど開発部門に行って技術を学んでから、あらためて今の営業に戻ってきました。
基本的に営業は、開発あるいは検査部門で、少なくとも3年~5年くらい経験したのち、専門性の強い技術営業としてデビューするというのが通例で、すぐに営業というのは異例だったそうですが、あらためて技術を学び、自信がつきました。
今、私は中国エリアを担当しています。昨今、中国では環境問題への意識が高まっており、お客様からは環境に配慮した製品の実現のために当社への要望も高まっています。私は高い技術力がつまった自社製品の価値を、データに基づいて、しっかりとお客様にお伝えしています。こういった技術営業が出来るのも、技術を学んだ経験を持つ、私の強みだと思います。
Q2仕事のモチベーションはどこにありますか?
海外のお客様から、今自分がいる業界以外の全く関係ないことや、化学に関してちょっと困っていることなど、「わかる?」って私に連絡をくれます。
すぐに受注につながらなくても、地道にコツコツ積み上げてきた努力の結果が、何らかのかたちで、かえって来たときは、次へのモチベーションにつながります。
当社は震災を経験していて、福島県の、今も立ち入り禁止区域である大熊町の工場で働いていた方たちが、新しく建設した鹿島工場に異動となったのですが、その時も皆で協力してやろうという意識が非常に強くて、同年代の人たちとの絆が、より一層強くなりました。開発部門がある鹿島工場では月に一回技術会議があり、最新の技術の情報を聴くため、営業も参加します。会議に参加するだけではもったいなので、各現場、工場もぐるっと回って「最近どう?」とか、「せっかくだから食事でも」とか・・・。
創業70周年の記念式典では、各拠点の仲間と集まる機会もあって、より一層仲良くなりました。自分と同じ年代のメンバーも結構いるので、皆で集まったり、連絡を取り合って密にコミュニケーションがとれる環境があることもモチベーションを保つひとつになっています。
Q3日々の仕事に取り組むうえで、特に意識していることはありますか?
営業はフェイス to フェイスで話をしますので、そこでいかに自分を覚えていただくか、何か困ったことがあれば「富山の松井なら聞けば教えてくれるかな」と思われるよう、普段からちょっとした働きかけをするよう意識しています。
特に海外のお客様とは直接お会いできる機会も限られますので、何かしら忘れられないような印象付けをせねばと考えています。
営業になってから、毎朝新聞4紙にざっと目を通しています。電解コンデンサに関わることや業界を問わずゴルフや野球の記事とか、面白そうな記事があればお客様にお伝えしています。
海外で働かれている日本の方からは、四季という季節感がないとよく耳にするので、冬なら雪が降った時、春なら桜の写真を撮って送ってあげたりすると、とても喜んでもらえます。
そういったコミュニケーションの積み重ねから、新しい引合いに繋がればいいなと思います。
せっかくお会いして名刺交換したお客様、あるいは同業のメーカーさん、色々なことで情報を共有して、同じことを感じ取れればいいなと。
それっきりで終わるって何かもったいないですからね。何かの縁があってお会いできたわけですから、出会いを大切にしていきたいと思っています。
Q4富山薬品工業の好きなところはなんですか?
製品の最終的な段階まで一貫して見通せるということと、部署間を問わないチーム連携力の高さはすごいと感じています。
営業からの様々な情報を踏まえ開発がアイデアを出し、その中から生まれた製品を生産技術部門含めいろいろ試行錯誤してサンプルを作ってもらい、それを営業が評価に持っていくわけです。
といっても我々の業界だと評価も長いところでは1年以上は簡単にかかります。その長い間、営業はお客様の情報や進捗確認もしつつ、受注につなげていきます。
さらに量産までつながると、製造現場も含めて工場全体の会議等で最終的に大量生産に落とし込む・・・という流れの中で、現場の方々も含めた営業・開発・技術の高いチーム連携力があるからこそ、高品質のものを生み出せているのだと思います。その「チーム連携力」こそ当社の強みです。各部署間の距離も近いため、大手のような縦割的なところがないのもいいなと感じています。
Q5今後の夢とか目標はありますか?
自分は中国エリアを担当していて、環境問題の面では「化学」と聞くと、環境にあまりよくないではないかと皆さんに思われがちですが、そういう中でもきちんと規制、法令などを守り、その中で世界に通用するようなものが売れていけばいいなと思います。
そのためには開発力がとても大切になってきます。営業としては、製品を販売する際の法規制などが非常に厳しくなっているので、そこは我々の方でしっかりと、どういう状況下でも販売できる土壌を整えたいと考えています。
Q6これから入社を希望されている方へメッセージを
本当にコアになる部分の新しいものについては、開発部門がきっちりと「こういうものができました」という技術報告ミーティングを定期的に行っています。
そういった場で技術情報がきちんと営業にも共有されているからこそ、技術的な情報を活かした営業活動が行えるのです。当然、営業部員も製品の技術的な特徴まで理解する必要があります。
また、営業はもちろん、開発担当もお客様の前に出ることが結構多いので、技術職で入った人も試験管振って終わりかというと、そうではありません。
営業活動を含めて我々の製品のアピールというのは、人と人のつながりから生まれていくものなので、コミュニケーション力を身に付けることが大切だと強く感じています。
マイナビ
松井威夫

一日の流れ

8:20出社
8:45メール確認・返信
10:00チームミーティング、社内会議(受注業務、製造に関する)
11:00デスクワーク(受注データ解析等、資料作成)
12:00昼食
13:00顧客訪問の為に外出
13:30顧客対応(受注動向、製品提案等)
16:00帰社後、デスクワーク(顧客訪問まとめ、関連部署への報告)
17:00チームミーティング、社内会議(顧客対応に関する)
18:00退社
松井威夫